blueaegis Blue Aegis Inc.

「もっと活用したい」72.9%、「十分に活用できている」16.9%——1,559名調査が映す、意欲と実感のあいだ

2026-09-17 AI活用業務効率化

「もっと使いたいのに、使いこなせている気がしない」。AIについてそう感じている人は、けっこう多数派かもしれません。

意欲は72.9%、実感は16.9%

株式会社チェンジホールディングスが2026年9月16日に公表した「企業のAI実装格差に関する調査」は、20〜59歳の就労者1,559名に聞いたものです。調査期間は2026年8月20日〜26日、インターネット調査です。

目を引く数字が二つあります。

設問も母数も違うので単純な引き算はできません。それでも、意欲を持っている人の割合のほうが、実感を持てている人の割合をかなり上回っている——という並びははっきり出ています。

意欲だけなら十分にある。足りていないのは、その意欲が実感に変わるまでの経路のほうだ、という読み方ができます。

経路をふさいでいるものが、同じ調査に出ている

同じ調査には、その経路に関わりそうな数字が三つ並んでいます。

1. 立場によって、見えているものが3倍違う

「会社公認のAIツールがある」と答えた割合は、方針・導入の意思決定者で36.6%、推進に関与していない従業員で11.9%。同じ会社にいても、使っていい道具の存在そのものが見えていない人がいる、という差です。

2. 勤務地でも実感が開く

業務で「十分に活用できている」と答えた割合は、東京23区勤務で29.3%、地方勤務で8.2%。本人の意欲ではなく、まわりに使っている人がいるかどうかが効いていそうな差です。

3. 不安の中身は「情報漏えい」が最多

AI活用の拡大に不安を感じている人(n=680)に不安の内容を聞くと、情報漏えいが49.1%で最も多く挙がっています。

三つとも、努力の量では動かしにくいものです。裏を返せば、やる気が足りないから実感が出ない、という説明は当たっていない可能性が高い。

実感に近づくための3つの確認

数字を自分の手元に引き寄せると、やることは地味です。

確認1:自分の会社で何が使っていいのかを、15分で調べる

社内ポータル、情報システム部門への一言、上司への確認。どれでも構いません。認知の3倍差を考えると、「たぶん無い」と思っていたものが実はある、というケースは珍しくないはずです。逆に本当に無いと分かれば、それはそれで前に進みます。

確認2:不安を、確認できる問いに置き換える

「漏れたら怖い」は漠然としているので動けません。「どの情報なら入れていいのか」「社内で決まっているルールはどこに書いてあるのか」。答えが文字で確認できる形にすると、不安は判断材料に変わります。ここは自己流で決めず、勤務先の決まりに従うのが結局いちばん速い道です。

確認3:実感の単位を、月から1タスクに下げる

「十分に活用できている」は、月単位・業務全体で考えると誰でも自信がなくなります。そうではなく、今週やった1つの作業について、かかった時間と手直しの回数を前と比べる。単位を小さくすると、実感は「気分」ではなく記録になります。

差がついているのは、やる気ではない

この調査が映しているのは、AIを使いたい人が少ないという話ではありません。使いたい人は7割を超えています。それでも実感が16.9%にとどまるのは、道具の存在が伝わっていなかったり、不安が形になっていなかったり、自分の変化を測る単位が大きすぎたりするからです。

どれも、明日15分あれば一つは動かせます。意欲はすでに持っているのだから、あとはそれが通る道を1本ずつ確かめていく——それだけの話だと思います。

Blue Aegis株式会社は、規制対応を検証可能にする技術を研究開発し、その成果を特許として保有・提供しています。規制対応でお困りの場面がありましたら、判断がつかない段階でもご相談ください。

相談する

一次出典

本稿は公表資料に基づく整理であり、法的助言ではありません。