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自分用の自動化ツールを作った社員52.7%、合計1,091個——423名の社内調査が映す、時短の次に起きたこと

2026-09-21 AI活用業務効率化

AIで時間が浮いた、という話はもう珍しくありません。ここから先で差がつくとしたら、何が起きている会社なのか。1社の内側を数字で出した調査が公開されました。

「時短できた」81.1%、1人あたり月25.8時間

株式会社コロプラが2026年9月18日に公表した「コロプラAI活用実態調査」は、同社が全社員を対象に行った社内アンケートです。有効回答は423名(エンジニア164名、エンジニア以外259名)でした。

先に、この数字の性格をはっきりさせておきます。これは1社の社内アンケートで、削減時間は社員の自己申告です。調査会社が複数社に聞いたものではないので、そのまま世間の平均として扱うことはできません。

ただ、算出方法が注記されている点は信用できます。月25.8時間は、削減を感じた343名の申告(うち1件は外れ値として除外)をもとに、削減を感じなかった社員を0時間として423名全体で平均し、月に換算した推計値です。効果を感じた人だけの平均ではありません。 ここを分けて書いてある調査は、実はそれほど多くありません。

目を引くのは、時短ではなく「自分で作っていた」こと

この調査でいちばん個人の参考になるのは、3つ目の数字です。

項目数値
自分で自動化の仕組みを作成した経験がある52.7%
社員が作成した自動化の仕組みの合計1,091個
作成経験者1人あたりの平均作成数4.9個(最大30個)

合計1,091個は、「作ったことがある」と回答した223名の自己申告の合計です。1人が大作を1つ作ったのではなく、1人あたり5個前後の小さいものが積み上がって4桁になっているという構成になります。

そして、回答者の6割以上はエンジニア以外の職種です。リリースでは、これまでエンジニアに依頼していた細かな効率化ツールをデザイナー自身が作れるようになった、業務ごとに分かれていたスプレッドシートを統合するツールを自分で作れた、といった声が紹介されています。

ここが、この1年で変わった部分だと思います。以前なら「自動化」は依頼する対象でした。依頼するとなると、依頼するほどの規模かどうかを先に考えることになる。週に10分の作業は、その基準に届きません。自分で作れるなら、その判断自体が要らなくなります。

何を作るかは、現場の声のほうに書いてある

同じリリースには、実際に短縮できた作業の例が挙がっています。

「大量のCSVやPDFから該当のファイルだけ探す作業が、5分でできるようになった。前は2時間くらいかかっていた」

ほかに、ゲームのステージ作成を自動化ツールで大幅に圧縮した例、新機能の実装がQA込みで15営業日の見積もりから5営業日程度になった例が挙がっています。

並べてみると、最初の1つに向いている作業の条件が見えてきます。手順が言葉で説明できて、繰り返し発生して、失敗しても気づける作業です。ファイルを探す、形式をそろえる、決まった項目を転記する。派手ではありませんが、毎週必ず来ます。

逆に、向いていないのは「その都度考えて判断している作業」です。自動化しても、結局は出力を全部見直すことになります。

自分の仕事で1つ目を作る3つの手順

1. 先週の繰り返し作業を3つ書き出す

思いつきではなく、先週の実績から拾います。カレンダーと送信済みメールを遡れば、たいてい15分で3つ見つかります。「毎週月曜に3つのシートから数字を集めて1枚にする」のような粒度で構いません。

2. 手順を箇条書きで書けるものを1つ選ぶ

3つのうち、やり方を5行以内の箇条書きで書けるものを選びます。書けないものは、まだ自動化の対象ではなく、自分の中で手順が固まっていないだけのことが多いです。書けた箇条書きは、そのままAIへの指示になります。

3. 全部ではなく、半分だけ自動化する

最初から完成品を目指すと、たいてい途中で止まります。下ごしらえまでをAIに任せ、最後の確認と仕上げは手元に残す。この形なら、精度が完璧でなくても今週から使えます。コロプラの例で1人平均4.9個という数字が出ているのも、1つあたりが小さいからです。

そして、作ったものは職場で1回共有してみてください。同社では、バックオフィス向けの「AIナレッジ共有会」を毎週開いていると紹介されています。同じ作業で困っている人は、だいたい近くにいます。

「1,091個」より先に見ておきたいこと

繰り返しになりますが、これは1社の社内調査です。ゲーム会社で、AI活用の専門組織を持ち、勉強会を定期開催している環境での数字なので、条件はかなり恵まれています。同じ割合が自分の職場で出るとは限りません。

それでも、構造のほうは持ち帰れます。時短を実感した人が8割いて、その内側では半数が自分用の道具を作っていた。浮いた時間を作ったのは、使い方を覚えた人ではなく、自分の作業に合わせて道具を作った人だったという順番です。

来週やってくる繰り返し作業を1つ選んで、半分だけ自動化してみる。それで収入が増えると保証できる話ではありませんが、3か月後に「何ができるようになったか」を説明するときの材料は、確実に1つ増えます。

Blue Aegis株式会社は、規制対応を検証可能にする技術を研究開発し、その成果を特許として保有・提供しています。規制対応でお困りの場面がありましたら、判断がつかない段階でもご相談ください。

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一次出典

本稿は公表資料に基づく整理であり、法的助言ではありません。