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生成AIを使う人は76.3%、「判断材料の整理」に使う人は12.3%——300名調査が映す、AIを置いていない工程

2026-09-30 AI活用・考え方

進んだ仕事と、止まったままの仕事。あとから振り返ると、差がついたのは調べた量ではなく「何を満たせばOKなのか」を先に決めていたかどうかだった——という経験は、わりとよくあると思います。

9月29日に公表された調査に、その感覚と重なる数字が並んでいました。

AIが置かれているのは「作る」と「調べる」

アスタミューゼ株式会社が2026年9月29日に公表した調査は、従業員300名以上の民間企業に勤め、過去3年以内に新規事業・イノベーション関連の案件に関与した30〜69歳の300名を対象としたものです(調査期間2026年9月8〜9日、インターネット調査、実査は楽天インサイト)。

生成AIを使っていたのは76.3%(229名)。使い道の内訳は次のとおりでした(複数回答、300名に対する割合)。

用途割合
資料・企画書の作成38.0%
技術・研究動向の調査31.3%
市場・競合の調査24.0%
仮説の整理・対話による思考の深掘り21.3%
アイデア・発想の拡張21.0%
意思決定の参考・判断材料の整理12.3%

一番上と一番下で、3倍の開きがあります。文章や資料を作る工程、情報を調べる工程にはAIが入っている。一方で、集めたものを判断に使える形へ整える工程は12.3%にとどまりました。

この並びは、日々の実感とも合います。「たたき台を作って」「この分野の動向を教えて」は頼みやすい。けれど「この3案を自社の条件で比べて、どれを落とすべきか材料を整えて」は、あまり打っていないのではないでしょうか。

困りごとは出力の質ではなく、根拠のたどりにくさ

利用者229名が挙げた課題(複数回答)も、同じ方向を指していました。

上位に来ているのは「文章が下手」「アイデアが弱い」ではありません。出てきた内容を自分の判断に使えるかどうか、そこで詰まっている。作る・調べるでAIが効いた結果、次に重くなったのが裏取りと整理だった、という順番に見えます。

基準が明確だった層では90.6%が「計画どおり以上」

同じ調査に、判断基準の状態と案件の進みぐあいを掛け合わせた集計があります。

案件の判断基準計画どおり以上に進んだ割合
明確に定義されていた90.6%(53名中48名)
一部が定義されていた60.2%(113名中68名)
やや不明確だった44.8%(87名中39名)
全く不明確だった40.0%(20名中8名)

進捗を妨げた要因の1位は「社内の合意・承認に時間がかかった」30.3%で、「判断情報・根拠の不足」16.3%もありました。

ここは慎重に読みたいところです。この集計は相関であって、因果ではありません。 基準を先に決めたから進んだのか、もともと筋の通った案件ほど基準が固まりやすいのか、この調査からは切り分けられません。人数も53名・20名と小さく、割合の振れ幅は大きめに見ておくべきです。

それでも、AIの使い道で最も薄かった工程(判断材料の整理12.3%)と、進捗の差が大きく出ていた条件(判断基準の明確さ)が同じ場所を指している、という重なりは覚えておいて損がありません。

判断材料の側にAIを置く、3つの手順

どれも数分で済む範囲に絞ります。

余裕があれば、落とした案とその理由も一緒に出させると効きます。後から「なぜこれにしたのか」を聞かれたときに答えられる材料は、たいてい選んだ案の外側にあります。

数字の読み方に一言

前提を3つ。リリース自身が「300名回答の集計であり母集団推計ではない」と明記しています。対象は従業員300名以上の企業で新規事業に関与した人なので、中小企業やフリーランスの働き方にそのまま重なるとは限りません。また、発表元は調査・分析の支援を事業とする会社で、このリリースは自社ウェビナーの告知を兼ねています。「外部支援への期待」といった設問は、その立場からのものとして読むのが妥当でしょう。

そのうえで、使い道の内訳と課題の並びは、無理のない話に見えます。作る工程と調べる工程は、たしかに速くなりました。速くなった分だけ、比重が移ったのは決める手前の工程です。そこを手作業のまま置いておくか、AIに入ってもらう形に組み替えるか。差が出るとしたら、そのあたりでしょう。

Blue Aegis株式会社は、規制対応を検証可能にする技術を研究開発し、その成果を特許として保有・提供しています。規制対応でお困りの場面がありましたら、判断がつかない段階でもご相談ください。

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一次出典

本稿は公表資料に基づく整理であり、法的助言ではありません。