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AIに言葉で指示して作る、業務で実践54.1%・試したまで含めて81.2%——5,894人調査が映す「試した」と「使っている」の距離

2026-10-08 AI活用・スキル

社内5,894人の回答で、何が増えていたか

GMOインターネットグループが2026年10月7日に公表した「生成AI活用」実態調査は、同グループの国内パートナー(正社員・契約社員・アルバイト・派遣社員・業務委託)5,894人の有効回答をまとめたものです。調査期間は2026年9月7日から11日。

目を引いたのは、AIに自然言語で指示しながらプログラムを作る「バイブコーディング」の広がり方でした。生成AIを業務で活用している人のうち、これを業務で実践しているのは54.1%。前回調査の40.8%から13.3ポイント増えています。ここに「試したことがある」27.1%を足すと81.2%になります。

ほかの数字も並べておきます。生成AIの業務活用率は99.0%(シフト勤務者を除く)、ほぼ毎日使う人は89.5%。業務活用者1人あたりの削減・捻出時間は月約69.6時間、グループ全体では月約46.8万時間と推計されています。利用しているサービスはClaudeが80.3%で最も高く、Gemini 61.9%、ChatGPT(Codex)61.6%が続きます。複数のサービスを併用している人は87.1%、1人あたり平均2.9サービスでした。

27.1ポイントは「できる」と「使っている」の距離

この調査でいちばん実務的なのは、54.1%と81.2%のあいだにある27.1ポイントだと思います。試したことはある。でも業務には入っていない。その層が、活用者の4分の1以上を占めている。

自分の仕事に置き換えると、ここは見覚えのある場所です。週末に一度だけ動かしてみた仕組み、その場では通ったのに月曜から使っていない手順。試した時点では「できる」側に入るのに、業務の流れには乗っていない。

差が埋まるかどうかを決めるのは、たいてい技術の理解度ではなく、その作業が自分の一週間のどこに置かれているかです。毎週決まった曜日に発生する集計、毎回同じ形式で出す報告。頻度と形が決まっている作業ほど、一度組んだものが二度目も動きます。逆に、不定期で毎回条件が変わる作業は、試した段階で止まりやすい。

実践率が40.8%から54.1%へ動いたこと自体は、この差が埋まりうるものだと示しています。ただし前回調査の実施時期はリリースに書かれていないため、どのくらいの期間でそう動いたのか、変化の速さまでは読み取れません。

60.7%が始めていた「トークンマネジメント」

もう一つ、この調査には聞き慣れない項目がありました。AIが処理する情報量の単位である「トークン」を効率的に活用する取り組み——リリースの言葉で「トークンマネジメント」——について、「既に意識し実践している」33.9%、「一部の業務で実践している」26.8%、合わせて60.7%が実践しているという数字です。

言い換えれば、AIに渡す情報の量そのものを費用として扱う習慣です。資料を丸ごと貼るのか、必要な章だけ切り出すのか。会話を続けて文脈を積み上げるのか、新しく始めて前提を書き直すのか。これまで「指示の上手さ」として語られてきたものの隣に、「渡す量の見積もり」という軸が増えてきた、と読めます。

これは個人で使っていても効きます。無料枠や月額プランの上限に当たるのは、たいてい難しい質問をしたときではなく、長い資料を何度も貼り直したときです。渡す量を削れば、同じ料金で試せる回数が増える。試せる回数は、さきほどの27.1ポイントを渡るための原資でもあります。

この99.0%を自分の基準にしない

ここまでの数字には、はっきりした偏りがあります。発表元はインターネット関連事業の会社で、グループの職種構成はエンジニアが半数を超えます。業務活用率99.0%は、一般的な職場の水準として受け取るものではありません。

母数にも注意が必要です。バイブコーディングの54.1%・81.2%は「生成AIを業務活用している人」を母数とした割合で、回答者5,894人全体に対する比率ではありません。トークンマネジメントの60.7%については、リリースに母数の明記がありません。1人あたり月約69.6時間という削減・捻出時間も算出方法が示されていないため、他社の数字と並べて優劣を比べる性質のものではないと見ておくのが安全です。

それでも持ち帰れるものはあります。水準ではなく順序のほうです。日常的に使う、自然言語で作らせる、渡す量を管理する。この並び自体は、職種を問わず起きていくものだと思います。先頭にいる集団が次に何をしているかは、自分の次の一歩を決める材料になります。

今週やるなら、ここから

試した回数は、意志でわりと増やせます。それが実践の側に移るかどうかは、題材の選び方で決まる部分が大きい。54.1%と81.2%の差は、そのことを数字で見せてくれています。

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一次出典

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