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AIの使い方、71.5%は「別画面でコピペ」——往復の回数を減らす3つの手順

2026-08-29 AI活用業務効率化

資料を書きながらAIに相談するとき、たいていの人は別のタブを開いています。書きかけの文章をコピーして、AIの画面に貼って、返ってきた答えをまたコピーして、元の画面に戻る。1回あたりは10秒か20秒の話です。ところが、この往復が1日に何十回も積み重なると、「AIを使うと速くなる」という手応えのほうが先に薄れていきます。

8月27日に公表された調査は、この「往復」が例外ではなく標準になっていることを数字で示しています。

定着している業務でも、7割は別画面

テックタッチ株式会社が8月27日に発表した「大企業における生成AI『業務定着』実態調査」は、従業員1,000名以上の企業で生成AIの活用・推進に携わる責任者・担当者319名に聞いたものです(調査期間は7月28日〜29日)。

社内で最も定着している業務について、AIをどう使っているかを尋ねた結果はこうでした。

使い方割合
業務システムとは別画面だが、社内ツールや専用AI環境から使っている41.1%
外部AIの画面を別で開き、手作業でコピペして使っている30.4%
いつもの業務システムの画面内で、そのまま使っている20.6%
裏側でAIが組み込まれており、意識せず使っている7.6%

上の2つを合わせた71.5%が、業務の画面とは別の場所でAIを開いています。逆に、いつもの画面の中で完結しているのは20.6%です。

なお、これは推進担当者から見た社内の状況であって、一人ひとりの実感を直接測ったものではありません。それでも、最も定着している業務ですらこの比率だという点は、自分の使い方を見直す材料になります。

往復のコストは「面倒で続かない」に化ける

同じ調査では、活用の課題も聞いています。最も多かったのは「使い方の理解や習熟度に差がある」の48.3%でしたが、注目したいのはその下です。

合わせて3割強。往復の手間は、疲労としてではなく「使わなくなる」という形で表に出てきます。しかも、最も定着している業務の1位は「文書・資料の作成・編集」で39.0%、2位は「情報収集・調べもの」で23.9%。どちらも、書きかけの内容を渡して、返ってきたものを貼り戻す作業が何度も発生する種類の仕事です。

今後重視したい取り組みの1位が「いつもの業務システムの中でAIを使えるようにする」(48.0%)だったのも、同じ問題を裏側から見た結果でしょう。

とはいえ、業務システムにAIを組み込むのは個人の裁量の外側にあります。手元でできるのは、往復の回数を減らすことです。

手順1 1つの仕事を1往復にまとめる

往復が増える一番の原因は、思いついた順に1つずつ聞いていることです。議事録を整理するとき、「要約して」で1往復、「決まったことを箇条書きに」でもう1往復、「担当者と期限を表に」でさらに1往復——これで3回、文脈を貼り直しています。

最初に、その仕事で欲しいものを全部並べてから渡します。「この議事録から、(1)3行の要約、(2)決定事項の箇条書き、(3)担当者と期限の表、の3つを作ってください」。1回の貼り付けで済み、AI側も全体を見たうえで整合の取れた答えを返します。

手順2 開くまでのクリック数を数える

いま使っているAIを開くのに、何回クリックしているでしょうか。ブラウザを立ち上げて、ブックマークを探して、新しいチャットを始めて……と3〜4回かかっているなら、そこが往復をやめる理由になっています。

やることは地味ですが、「開くのが面倒」という19.1%の側に自分が回らないための、いちばん確実な対策です。

手順3 貼り戻す形を先に指定する

コピペの往復は、渡すときだけでなく戻すときにも起きます。返ってきた文章の体裁が合わず、整形し直して、うまくいかずにもう一度頼む。これが往復を倍にします。

依頼の時点で、貼り戻す先の形を伝えておきます。「そのままメールに貼れる本文の形で」「Excelに貼れるようにタブ区切りで」「見出しなしの3段落で」。出力の形が決まっていれば、返ってきたものをそのまま置けます。手戻り分の1往復が消えるということです。

今日試すなら

明日いちばん時間のかかりそうな仕事を1つ選んで、AIとの往復が何回になったか数えてみてください。3回以上あったなら、そのうち何回かは「まとめて頼む」「形を先に指定する」で1回に畳めるはずです。

AIをどれだけ使いこなせているかは、開いた回数ではなく、開いてから戻るまでの回数で決まる部分が意外と大きい。71.5%という数字は、そこにまだ手つかずの余地があることを教えてくれます。

Blue Aegis株式会社は、規制対応を検証可能にする技術を研究開発し、その成果を特許として保有・提供しています。規制対応でお困りの場面がありましたら、判断がつかない段階でもご相談ください。

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一次出典

本稿は公表資料に基づく整理であり、法的助言ではありません。